朝、深夜パックが切れる直前まで粘り、ネカフェを出る。
結局考え付いた案は、朝1番の電車に乗り、
乗り継ぎを5〜6回繰り返して午前1時くらいに博多の近くまで戻り、
そこらで一泊野宿してから自転車で港まで行くという案。
体力的にも厳しい上に、乗り換えのタイミングもシビアなので、
はっきり行って上手くいくかどうか分からない。
ということで近くの駅まで行ってみるが、
なんと線路に木が倒れただとか何だとかで電車がストップしてやがる。
まさに最悪のタイミング。
計画が早くもポシャってしまう事に・・・
ぼんやり途方にくれていても仕方が無いので、
交通機関のエキスパートである観光案内所へ行き、
大阪や和歌山行きのフェリーが出てる港がこの周辺に無いか聞いてみる。
それも1万円以内でいけるところを。
当然そんな都合のいいところがあるはずも無く、あっても満席に。
絶望感が・・・・
これはもうアレですね、ここからまた博多まで自転車で帰るしか、
道は残されていないんですかね。
と思っていながら1時間以上受付のお姉さんとずいぶんと探し回り、
学割でいくらか安くなるところを突き止める。
バスで1000円ちょっとかかるが、
学割を使うとぎりぎり9000円ほどで大阪まで帰ってこれる。
フェリーの席が取れたときは本当に嬉しかった。
体力的にも気力的にも金銭的にも、
ここから博多までまた自転車でいくのはちょっと厳しかったからだ。
色々と必死こいて探し回ってくれたお姉さんに感謝。
フェリーのチケット取って、バス乗り場まで歩いていく途中で、
屋久島の民宿で仲良くなったあのおじさんと出会う。
おじさんも昨日屋久島を出て、今日帰るらしい。
出会いって言うのは不思議だ。
バスが出るまでかなり時間があるので、
しばらくその辺をぶらぶらしてると、
なにやらバス乗り場の前に俺と似たような格好の若者が。
袋に入れた自転車まで持ってる。
思い切って話しかけてみるとコレが中々良い奴。
年は俺と同じだし、彼も似たようなことやってきたらしい。
行き先はフェリー乗り場で乗るフェリーも同じ。
話し込むうちにスッカリ意気投合する。
フェリー乗り場で朝&昼&夜用のパンを買う。
もうこれで本当にぎりぎりしかお金が残らない事に。
フェリーは二等客席で、とても細長い布団が沢山敷き詰められている。
とても狭いがここは料金とか考えると仕方がないところか。
特にやることもないので仲良くなった彼と甲板に出て、
1時間くらいしゃべり通し、オマケに記念撮影もする。
さらば九州、さらば俺の旅。
スッカリ仲良しになった俺達。
右のタンクトップが俺。
彼とは親友になれたかも知れないな・・・
結局名前を聞くことも、連絡先を聞くことも無かったが、
それで良かったのかも知れない。
出会いっていうのは本当に不思議。
その後彼が寝るといって自分の客室へ戻って行った後,
ずっと1人で海を眺めつつ、今までの道のりを思い返してました。
今の俺って最高にハードボイルド・・・
とか思ってたものの、近くにいたカップルがイチャイチャしだしたんで、
ボケが。と彼氏の頭を脳内で叩きながら自分の寝床へ。
細い狭い寝床に横たわる。
そして横には巨乳のお姉さまがギャル系の服で寝てらっしゃる。
眼前30cmも離れていない場所にオパーイが。
さすがにこの年でドキドキすることも無かったが、
寝相の悪いオイラの事、寝返り打って抱きついたと間違われたらどうしようと心配に。
結局もう片方の隣に寝てる薄汚い野郎の方に寄って寝ました。
薄ぼんやりとまどろみながら、もう俺のたびも終わるんだと思うと、
なんだか無性に悲しくなってくる。
就職活動前から計画を立てて、バイトして自転車買って旅行資金貯めて・・・・
そういうのも全部含めて、俺の旅は終わってしまうんだなと。
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