8月7日


電車が博多に着いたのは8時。

結局1時間ほどしか睡眠の取れなかった俺。

すこぶる重い件の荷物をやっとの思いで駅の外に運びそこで自転車を組み立て。

だが組み立ては簡単に出来たものの、荷物が上手につめない。

300Mほど行った所で荷物がずり落ちてしまう。

これはいかんと試行錯誤。

ちゃんと荷物は固定できたが、駅周辺を出るのは9時ごろに・・・

 

よ〜し!!

冒険旅行の出発だっ!!

喜び勇んで昨日の予定通り、国道385にのろうと走り出すが・・・・

一向に見つからず開始10分で早くも道に迷う。

こりゃヤベーと思いセブンイレブンの店員に聞くと逆方向だったらしい。

磁石を自転車に装備しててなぜ迷うかな俺。

 

そんなこんなで385号線に乗れてからしばらく鼻歌気分で軽快に疾走する。

「博多といえば博多ラーメンっしょ!」

ラーメン大好きな俺はひそかに楽しみにしていたのだが昼飯時にはまだ早い。

もうちょっと行ってから食おう!!

と思ってたら博多を抜けてしまう。オィッ(゜д゜)!!!

 

マッタリ15キロ程走ったところで少しずつ・・・

まるでグラデーションのように風景が変わっていく。

妙にゆるやかな坂。

デコボコの道。

回りも田んぼだらけ。

 

そしてやがて悪魔がその片鱗を見せ始める。

延々と続く登り坂。

クネクネと幾重にも山に巻きつけられたウンコ坂。

オゲゲー!ナニコレ!?

目の前には行く手を阻むクソ峠が待ち構えていたのだ。

 

3キロほど走ったところで、真夏の脳も茹で上がり耳から蒸気として噴霧していきそうな暑さと、

前日の睡眠不足、日ごろの運動不足もあり、

ゲロを吐きたくなる。

地図を見てみるとグルグル密度の高い等高線。

肉体的な面と精神的な面から比喩表現ではなくマジに目もグルグル。

その辺の空き地に大の字になって休憩。

 

「空よ空よ、見上げた数だけ想えば〜♪・・・」

我が愛しのハードボイルドドラマ「刑事貴族2」のエンディング、

「空よ」を聞きながら半時間ほど空を見上げる。

脳内で水谷豊が疾走する。

元気を取り戻して走り出すものの一向に登り坂は終わらず。

いつこの登り坂は終わるんですか!?

そして水が尽きる。

天上には灼熱の太陽。

自転車から降りてトボトボと歩くことに・・・

10キロ以上歩いただろうか、ようやく峠が終わり、下り道が!!

峠の上から見下ろす町並みは綺麗だったな・・・

感無量だったな・・・

 

超音速で峠を下り、人里に着いたのは昼間の3:00ごろ。

ジョイフルを発見したので遅い昼食。

真夏のハンバーグセットが399円だったのでドリンクバーとセットで注文。

結構うまい上に、コーラやジンジャーエールがぶ飲みでエネルギーも補給できる。

以降、旅の昼飯はほとんどジョイフルに・・・

 

5時になり温泉を発見。

去年は風呂がなかなか見つからず苦労したので入っておく。

峠のせいで疲弊し、あちこち痛かった筋肉や腰、日焼けでヒリヒリする皮膚とかが治る。

正直今まで温泉の治癒効果を「そんな温泉温泉って・・・ぶっちゃけ風呂とかわんねーっしょ!ハハハ」

とかいって馬鹿にしてたけど温泉ってスゲーわ!

回復するよ!色々と!!

6時半までダラダラと入ってしまうシッパイをやらかす。

 

外はもう夕暮れ時。

今日泊まろうとしてる公園までもうひとがんばり!

 

・・・なはずが全然着かない。

全く着かない。

夜の10時を過ぎても着かない。

なぜだ!?

コンビニの兄ちゃんはそのうち看板見えてきますよって言ったぞ!?

いくらなんでもおかしいと思い再びコンビニへ。

とうの昔に通り過ぎてました・・・・

 

このまま泊まるあてもないのでヤケクソでそのへんの空き地にテントを張る。

「売り地」とか看板立ってるけど無視。

23〜6時まで俺がテント張ったところで土地の価値はさがんねーよなっ!

そのまま爆裂睡眠

 

するはずが、バイト先のコンビニで読んだ怖い話を思い出し、

ふとした物音でガクブルすることになる。

熟睡できないうちに夜は更けていくのだった・・・

 


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